ふないし船石
小さな村に昔から伝わる伝説。
船形の石は苔むし、たまった水の水面がひかります。
石碑にはその伝説が彫ってありますのでぜひご覧ください。
●船石伝説の全文はコチラ/梵天宮改修記念建立碑より(お時間がある時にどうぞ)
昔天気の良いある日、神様は大きな石を見つけ天から市之越の森へ降りてきました。
神様が市之越(いちのこし)に着くころは、村人たちの夕食時でしたが、外の豪音に驚きこれは大変な事が起きたと雨戸を閉め一晩中一睡もしないで一夜を明かしました。
翌朝村人たちは昨夜音のした森へ行ってみるとそこには大きな石がおちていて、石の上に背丈一寸八分 黄金色に輝く貴賓(きひん)ある「梵天様(ぼんてんさま)」が乗って居られました。村の人達は大きな橇(そり)をつくり村中総出となり梵天様と乗って降りた石を市之越の村まで運び、お宮を造り崇拝し、又石は真中が窪んで船形をしているので「船石(ふないし)」と呼ぶようになりました。
梵天様は村人たちに色々良いことを教え導き、何時の間にかお姿が見えなくなりましたが、それ以来、市之越の村には大変良い事が続き立派な村になりました。
今も梵天様と船石降臨の地を「梵天森」と呼び石の祠(ほこら)で祀(まつ)っており、その脇からは絶えることなく清水が湧き出ており村の水源地にもなっております。又、不思議な事に船石にたまった水はどんなに日照りが続いても決して絶える事はありません。