さとやまノート大地の芸術祭

\1/25~3/9 大地の芸術祭冬プログラム「越後妻有の冬 2025」/地域とアートが混ざり合う…作品制作の裏側にお邪魔しました【新潟県十日町市】

2025.02.01

大地の芸術祭って3年に1度…だけじゃないんです!
冬プログラム「越後妻有の冬 2025」が始まりました。

越後妻有では「大地の芸術祭の里」として、常設でみられる美術館に野外作品、企画展や季節プログラムと1年中で楽しむことができます。(雪深い地域柄、一部施設は休館・野外作品は雪囲い等で見られない場合があります。)

そして、2025年1月25日(土)から3月9日(日)まで冬のプログラムが開催しています!

その名も「越後妻有の冬 2025」!

今回も非常に様々な展示、プログラム、体験、ワークショップなどが開催されていて、芸術祭ファンならずとも楽しめる内容となっています!

今回は開催直前の【まつだい農舞台フィールドミュージアム】、【奴奈川キャンパス】、【越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)】にお邪魔しました。

「どこに行ったらいいの?」と思ったら、この記事に紹介しているスポットでピンとくるところからお出かけしてみてもいいかもしれません!

ぜひ最後までご覧ください。

雪の楽しさと文化にも触れる「まつだい農舞台フィールドミュージアム」

ほくほく線まつだい駅おりたらすぐ。

まつだい駅では、韓国の作家 イ・ビョンチャンさんによる作品「クリーチャー」の撮影が行われていました。キラキラと光るビニール素材の作品を背負うのは大地の芸術祭をサポートするボランティアの皆さん。

まつだい駅で撮影中の様子!とってもいい笑顔!

ほくほく線の到着の瞬間を狙う、作家のイ・ビョンチャンさん

こちらは実際に背負ってみることのできる体験型アート。この後かんじきを履いて撮影が進んでいましたが雪景色にとっても映えていました。

雪の上を歩くための道具「かんじき」を履く様子。同施設での地域体験のひとつには3/9(日)『雪の松代城 かんじき歩き体験』も開催されます。

里山雪の遊園地会場のすぐそばの雪原では、関美来さんの作品「ユキガセンリョウ」が制作されていました。

写真左が作家の関美来さん

ユキガセンリョウ=雪が染料。滞在中、素材にどう雪が付くかを研究しながら素材を選定されたそう。

「雪の上での作品作りはどうですか?」と伺うと、「普段はテキスタイルがメインなので、雪上での作品作りは初めて。でも曾祖父が津南町の出身で、なんとなく雪に親しみがありました。」と教えてくださいました。

作品制作を行う中で、地元の方が会場となる雪原を整備する様子をみてその技術力に驚いたという関さん。

雪の降り方やその日の天候で形が変わっていく様子も楽しめるアートになりそうでとっても楽しみです。

城山に目を向けると雪景色の中に赤とんぼが映えます(田中信太郎「○△□の塔と赤とんぼ」)

まつだい「農舞台」ではこのほかに後藤拓朗さんによる「雪国 – 尾花沢の家」「雪国 – 西根の家」もこの期間展示されています。また、バナナボートやスノーチュービングといったアクテビティ体験や、雪上で行う焚火コーヒー、七輪でのお餅焼きもできます!

あたたかい恰好で遊びに出かけてみてください。

雪のまつだい「農舞台」フィールドミュージアム
【日時】1/25(日)~3/9(日)※祝日を除く火水定休 10:00~17:00(冬の企画展は16:00まで)
【参加作家】関美来、後藤拓朗、イ・ビョンチャン
※イ・ビョンチャン作品は、2/15, 16 十日町雪まつりのメイン会場(十日町市立西小学校)にて出張公開
【料金】一般1,000円/小中500円、または「越後妻有の冬 2025」共通チケット
※料金には、まつだい「農舞台」、まつだい郷土資料館の入館料を含む
●里山雪の遊園地
【開催日】2/22(土)~3/9(日)の土日祝
【時間】10:00~16:00

冬の五感体験美術館、奴奈川キャンパス

昨年2024年夏に公開された新作はそのままに、ワークショップや雪上グラウンドでの体験が追加され冬ならではの魅力が満載の奴奈川キャンパス

この日は雪上グラウンドで行われる「雪上パターゴルフ」「雪中つり」「雪玉あて」などの看板を地元ボランティアが制作していました。作家さんだけでなく地域の人々が施設や作品に関わっているんですね。

「夏は海外のお客さんもたくさん案内したんだ、どこからきたんですか?って聞くと話が弾むよ」と教えてくれました。

看板作りはその都度みんなでいいやり方を模索しながら…「でもそれが面白いんだよ!」

「これやってみるか?」と看板づくりを手伝わせていただいたり、私もすっかりその空気に馴染んでまるでおじいちゃんの家にいるような気分に。「これはこうやって遊ぶんだよ、始まったら遊びにおいで!」と言われとっても嬉しくあったかい気持ちになりました。

大地の芸術祭に訪れたら、スタッフの方とお話してみるのも楽しみのひとつ。会話がとっておきの思い出になること間違いなしです。

大地の芸術祭スタッフでFC越後妻有の選手でもある大平さん「冬の奴奈川キャンパスでもいっぱい遊んでくださいね」

焼き芋やもっちり焼き(大判焼きのようなもの)など軽食が販売されるほか、お餅を焼いて食べることもできます。

雪上グラウンドの会場。雪遊びの装備を整えて遊びに来てくださいね!

また、2/1(土)、 2/8(土)は雪上ミニイベント「雪上バブルサッカー」(各日11:00~、14:00~開催)が開催されます。バブルサッカーとはノルウェー発祥のスポーツ。FC越後妻有の選手と一緒に安全に楽しく雪上サッカー大会を体験してみませんか。参加する場合は事前予約が必要です。※2/1 11:00~回は満席となりました。

奴奈川キャンパス
【日時】1/25(日)~3/9(日)※期間中の土日祝のみ 10:00~16:00
【料金】一般800円/小中400円、または「越後妻有の冬 2025」共通チケット
●雪上グラウンド ※~2/9(日)の土日祝
雪上でバブルボールや雪玉ストラックアウト、そりなど昔の遊び道具もご用意! グラウンドをいっぱい使い五感で雪遊びを楽しもう!
●2/1(土)、 2/8(土)雪上ミニイベント「雪上バブルサッカー」(各日11:00~、14:00~開催)※要事前予約
ノルウェー発祥のバブルサッカーで、FC越後妻有の選手と一緒に安全に楽しく雪上サッカー大会をしよう
●ワークショップなども開催

モネ船長が再び!越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)

十日町駅から徒歩10分の越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)では、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024」で大好評だった「モネ船長と87日間の四角い冒険」の第二弾といえる「モネ船長と大雪原の航海」や、越後妻有 MonET 連続企画展Vol.7 三宅感「無色の人」が開催されています。

回廊中央の池はすっかり雪に埋もれていますが、その雪の上にモネ船長の船が出現。

ボランティアスタッフのみなさん。慣れないスコップで雪の道を作ってくれていました。

一つ一つ丁寧に制作されています

木の玉を木琴の上で転がすと曲が流れる作品(つちやあゆみ「輪唱の〇」「音の道」)

モネ入口には三宅感さんの過去作品「青空があるでしょう」も展示されています。巨大かつ極彩色の作品はインパクト抜群。

明石の湯ではバングラデシュカレーの店「チャドカン」カレーが期間中限定販売されています!ファンの方、必見ですよ。

また夏同様に夜は回廊がライトアップされ、昼とはまた違ったカラフルな空間に。冬の澄んだ空気がライトアップをより一層美しくしてくれている感じがしました。アート鑑賞をした後は、明石の湯に入っていくコースで間違いなしです!

冬の企画展「モネ船長と大雪原の航海」※降積雪状況により、一部作品の公開休止や体験不可となる場合があります。
【会期】2025年1月25日(土)~3月9日(日)10:00~17:00(最終入館16:30)祝日を除く火水定休
 ※ナイトミュージアム 2月15日(土)10:00~20:00(最終入館19:30)
【料金】「越後妻有の冬 2025」共通チケット、もしくは企画展(常設展含む)チケット一般1,200円、小中600円※回廊の作品は無料でご鑑賞いただけますが、一部体験型作品は有料となります。(共通チケットまたは、企画展チケットを提示で無料。)

越後妻有 MonET 連続企画展Vol.7 三宅感「無色の人」

【会期】2025年1月25日(土)~2025年3月23日(日)祝日を除く火水定休
【料金】一般1,200円/小中600円、または「越後妻有の冬 2025」共通チケット
※料金には、越後妻有里山現代美術館 MonET常設展示と企画展示鑑賞料含む。
※3/10~は冬の共通チケットではご入館いただけません。
●関連イベント「身近な人の顔彫刻を作ろう!」
作家と一緒に、小さな顔彫刻を制作するワークショップです。
【日時】1/25~2/15の毎週土日(土曜日は13:00-16:00、日曜日は13:00-15:00)
上記の時間内でいつでも体験できます。自由にお立ち寄りください。
【場所】越後妻有里山現代美術館 MonET
【参加費】美術館入館料に含む

他にも、まつだい農舞台内「越後まつだい里山食堂」では毎年恒例のチーズフォンデュが里山ビュッフェのメニューに登場していたり、集落の郷土料理やおもてなしが魅力の「雪見御膳&越後妻有の冬ツアー」など魅力が満載。
 
冬も越後妻有のアートで楽しんでみませんか。

他にも周辺観光や温泉情報など十日町市の観光情報なら十日町市観光協会ウェブサイトでチェックしてみてくださいね!

越後妻有の冬 2025
●会期 2025/1/25(土)~3/9(日)祝日を除く火水定休 ※一部施設により定休日が異なります
●場所 越後妻有里山現代美術館 MonET、まつだい「農舞台」、まつだい郷土資料館、奴奈川キャンパス、最後の教室、アケヤマ -秋山郷立大赤沢小学校-、越後松之山「森の学校」キョロロ、光の館、清津峡渓谷トンネル
●料金  冬の共通チケット/一般2,000円、小中800円(有効・販売期間:2025/1/25-3/9)※各施設の個別鑑賞券もあり

関連リンク

越後妻有の冬 2025(大地の芸術祭公式サイト)

この記事をかいた人

ねじ太

越後妻有の自然とアートを愛する観光協会スタッフ。 趣味は食べ歩きと写真撮影(ついつい食べる方が優先されがち)。カメラを片手に美味しい食べ物や素敵な風景を探しに出かけています♪