さとやまノートグルメ
十日町名物「へぎそば」って普通のそばとどう違う?おいしさの秘密をご紹介します!【新潟県十日町市】
2024.10.05
十日町市を代表する食のひとつ「へぎそば」。
今では、新潟県内はもちろん東京でも食べることができるお店もありますよね。
お蕎麦は全部同じなんじゃ?いえいえ、つるりとしたのど越しと、コシの強さが特徴の日本そば「へぎそば」の魅力を深堀したら、おいしさの秘密…さらには地域の歴史や文化がぎゅっと詰まっていることがわかりました!
これを読んだらあなたも「へぎそば」通?!ぜひ最後までご覧ください。
そもそも「へぎ」って何のこと?
「へぎそば」の語源でもある「へぎ」。これは木でできた器の事をさしています。
「剥ぐ=はぐ=へぐ」のなまりからきているそうで、木を剥いだ板でできた「へぎ」という器に盛られたそばのことを「へぎそば」と言うんですって。
へぎの中にずらっと並ぶ姿はまさにビューティフル!食べ始める前に、まずはカメラのご準備を♪といいたくなる美しさがあります。
秘密は海藻⁉「へぎそば」の弾力の謎!
へぎそばを初めて食べたとき、そのコシの強さに驚く方もいるのでは?
実はこれ、海藻の「布海苔(ふのり)」をつなぎに使うことで生まれるものなのです。もともとは織物づくりの際に糸に撚りをかけるため使用されていた布海苔。
なぜ織物?
十日町の着物の歴史は、正倉院に所蔵されている麻布(越後布)まで1200年以上さかのぼり、現在では「十日町絣」「十日町明石ちぢみ」に代表される先染と、「振袖」「訪問着」に代表される後染の技術の両輪を併せ持つ全国屈指のきもの総合産地なんです。
織物産業が盛んなこの地だから生まれた味なんですね。
どうしてぐるぐるに盛ってあるの?
この盛り方も「へぎそば」の特徴の一つですよね。
“手振り”や“手繰り”と呼ばれる方法で、一口大に丸められたそばが「へぎ」の上に綺麗に並びます。
この盛り方も、織物をする時の糸を撚り紡いだ”かぜぐり”から生まれたものという説もあります。ここにも織物の文化の影響があったんですね。
文化庁の100年フードに選ばれました
「100年フード」とは、全国各地で世代を超えて受け継がれ、長く地域で愛されてきた自然風土や歴史に根差した多様な食文化のうち、比較的新しく、文化財として登録されていない食文化を文化庁が認定するものです。
有識者委員会での審査によって、全国から応募のあった212件のうち、131件が認定されました。「へぎそば」は、その中でも特に評価が高かった15件として、有識者特別賞にも選ばれています。
動画には布海苔を処理している様子や、お蕎麦がくるくると丸められる手さばきなども紹介されていますのでぜひご覧ください!
さぁ、へぎそばを食べに行こう!
なぜ十日町でへぎそばなのか、おいしさの秘密を探っていたら織物などの文化が随所に影響していることがわかりました。
十日町市内には数多くのそば店や、お土産として買える店舗があります。清津峡渓谷トンネル、大地の芸術祭巡りや、十日町市博物館、松之山温泉など観光でお立ち寄りの際は、ぜひ召し上がってみてください!
へぎそばを【食べる・買う】店舗一覧はこちら
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ねじ太
越後妻有の自然とアートを愛する観光協会スタッフ。 趣味は食べ歩きと写真撮影(ついつい食べる方が優先されがち)。カメラを片手に美味しい食べ物や素敵な風景を探しに出かけています♪