さとやまノート十日町エリア
失われつつある雪国の豊かな文化を残したい!古民家再生プロジェクト
2024.09.11
十日町市内で旅行会社(株)HOME HOME NIIGATAを営む井比晃さん。
地域の文化や自然をできるだけそのままの形で体験できるような滞在を提案している、十日町観光におけるキーパーソンの一人です。
HOME HOME NIIGATAさんの各種プログラムはこちら
社名の奥には”Home away from home”という言葉が隠されているそうです。
これは英語で”遠くにあるもう一つの実家”という意味で、「この地域、ひいては新潟を誰もが実家のように訪れる場所にしたい」という願いを込めて付けた社名なんだそう。
そんなHOME HOME NIIGATAさんが古民家を再生し、宿にリノベーションするプロジェクトを立ち上げました。
【新潟県十日町発】雪国の豊かな文化に触れられるゲストハウスを作りたい!
十日町市でも急激な高齢化による過疎化が進み、歴史ある古民家の維持管理が困難になり雪国の里山のくらし(日常、文化)が消えつつある今、集落の中心だった築150年の古民家を雪国の生活を五感で感じられる宿へとリノベーションします。
【新潟県十日町発】雪国の豊かな文化に触れられるゲストハウスを作りたい!
プロジェクトの背景
- 気候に適応した雪国の古民家
もともと新潟の雪は湿っぽく、非常に重くなる特性があり、家の屋根の上には数トン〜十数トンにもなる荷重がかかります。そのため雪国の家の多くは豪雪に耐えうる立派な造りの家が多くあります。
雪国の人々は地域で育った堅く強靭なケヤキや越後杉などを用いて、寒さや雪の重みに耐えうる建築技術を培ってきました。 - 豊かな里山の文化が失われつつある現状
何百年という年月を耐えてきた十日町市の古民家ですが、冬場の除雪の大変さから、住み手がいなくなったら取り壊すしかない状況にあります。
この地域では、日々歴史ある古民家が解体され、貴重な文化的な遺産が失われています。 - どんな古民家を再生するの?
今回のプロジェクトの中心となる舞台は新潟県十日町市水沢地区内の安養寺(あんようじ)という集落にある古澤邸です。幕末頃に建てられた築150年以上の家で、かつての家主は大規模な農業や金融業を営んでいました。
家の中からは江戸時代の手紙等の歴史的文献が見つかるほどの名士の家柄でした。集落の中心的な存在だった古澤邸には、折々につけ人々が足を運び、地域の交流の場であったそうです。
しかし最後に住んでいた方が亡くなった後、数年間空き家となってしまい老朽化が進み、また現代人が住む家としては大きすぎるため、買い手や借り手がつかずに解体寸前になりました。
そんな中、地域でゲストハウスの運用をしていた実績等から、地域の方より「この古澤邸を活用してもらえないだろうか?」という相談をいただきました。
プロジェクト詳細
この新しい施設の屋号は「雪の家(ゆきのや) 〜古澤邸〜」。 集落を江戸末期から150年以上見守ってきた古澤邸が、1日1組だけお泊りいただける古民家宿として生まれ変わります。
雪のある暮らしに適応し、雪を活用してきた人々の知恵や文化を五感で感じていただける宿を目指しています!
- 150年の時を刻んできた古材の魅力を生かし、雪国の先人たちの暮らしに触れられる空間を作ります。
- 貯蔵・発酵の豊かな食文化をもつ雪国。食料を余すところなく利用してきた食の知恵を味わえるお食事を提供します。
- 地元のお父さんお母さんが講師となり、十日町のかつての日常に入り込むようなアクティビティをご提案します。
クラウドファンディングで応援しよう!
雪の家は、2025年2月のオープンを目指し、2024年8月からリフォームを開始し年末ごろの完成を予定しています。
ただ、家としてはとても大きい古澤邸。ゲストが快適に過ごせる宿泊施設としての改修するには相応の資金が必要です。
そこで、このプロジェクトではクラウドファンディングでご支援いただける方を募集しています。
活動をよく知りたい!
応援したい!
という方は、下記のページをより詳細をご覧ください。
【新潟県十日町発】雪国の豊かな文化に触れられるゲストハウスを作りたい!
https://for-good.net/project/1000948
この記事をかいた人
まーさん
十日町生まれ十日町育ち、こよなく地元を愛する観光協会スタッフ。 好きな食べ物は、レバ刺しとビール。