さとやまノート地元ライター

【前編】せたがや ふるさと区民まつりに十日町ブース出店!雪国の新鮮野菜やどぶろく、納豆、今年はクワガタも登場…!?

2023.08.02

いよいよ夏本番。夏といえばお祭りですね。
新潟県十日町市から約200km、東京都世田谷区で「第44回せたがや ふるさと区民まつり」が開催されます。このお祭りに、十日町市ブースの出店が今年も決定しました!十日町市と世田谷区の交流の歴史は長く、今回で32回目の出店だそうです。

第44回せたがや ふるさと区民まつり(2023年8月5~6日開催)についてはこちら

毎年、飛ぶように売れてしまうという夏野菜をはじめ、例年人気の甘酒、どぶろくや納豆、そして今年はなんとクワガタも登場します。

そこで、世田谷区出身でもある筆者が、出店者の皆さんに今年のイチオシ商品などをインタビューしてきました。
※この取材記事は前・後編に分かれております。是非後編までご覧ください!

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松代おやっこ村 ふれあい市場

十日町市松代地区を訪れる人なら、春と夏は必ず目につく国道253号線沿いの青空市場。地元の地域おこし協力隊の歴代メンバーが店番に立ち、春は山菜、夏は野菜を目当てに来る客で賑わいます。

30年ほど前に、地域の父ちゃんたちが古材で立てた小屋で地元の野菜を直売するようになったのがきっかけだそう。今では地元の旅館や、食堂の料理人が仕入れに訪れるんだとか。そんな「おやっこ村 ふるさと市場」が始まったのは、2012年頃。「せたがや ふるさと区民まつり」にも、10回目の出店です。

今は、夏野菜の最盛期。さて、世田谷にはどんな野菜が登場するでしょうか?

  • 話を聞いたひと:富澤恵子さん
  • 出店日:8/5(土)、8/6(日)
  • 出展内容:野菜、山菜、特産品

――「おやっこ村 ふれあい市場」は、この季節になると開店を心待ちにする人も多いようですね。たくさんのお野菜はどこからくるのでしょうか?

おやっこ村のコンセプトは、「地産地消」と「地域活性化」です。
夏は7月頃から店を開けますが、地元のおじいちゃん、おばあちゃんたちが自分の畑で育てているお野菜を朝のうちに持ち込んでもらい、それを販売しています。今の季節だときゅうりやなす、ズッキーニ、かぐらなんばんなど、朝どれの新鮮野菜が並びます。

「おやっこ村 ふるさと市場」が開くと、いよいよ夏の到来を感じる

どの野菜をどれだけ作って下さい、というような生産調整は全くせず、持ってきてくれたお野菜は断らないので、旬を迎えると店先がきゅうりやなすで溢れる、なんてこともあります(笑)

一面にきゅうりがずらり。丸かじりしても甘みがあってとても美味しい!


――国道沿いで目に付きやすいのもありますが、開店と同時に沢山買い物の車が並びますね。

常連さんでも、遠くは新潟市、柏崎、上越、長岡からも出かけてくださる方がいます。「大地の芸術祭」の観光客の皆さんや、松代に帰省で戻ってきた方も立ち寄ってくれますね。地元の宿では「松代棚田ハウス」の料理長さん、松之山の玉城屋旅館のご主人、そば処 松苧(まつお)さんもお得意先のひとつです。

十日町は豪雪地帯で寒暖差が激しいので、その分野菜に甘みが増すらしく、遠くから噂を聞きつけて買いに来る人もいます。

写真は松代蓬平地区のねぎ畑


――8月の「せたがや ふるさと区民まつり」には、どんなお野菜が並びますか?例年の人気商品も教えてください。

枝豆、なす、きゅうり、ピーマン、トマトといった夏野菜が中心に並びます。特に松代の枝豆は人気ですね。
なすといっても1種類だけではなく、丸なす、筆なす、米(べい)なす、水なすなど種類がだんだん増えています。

実は新潟県はなすの種類が多いことでも有名らしい(写真は松代池尻地区のなす)

最近は地元の皆さんもいろいろな野菜にチャレンジしていて、かぐらなんばん、ズッキーニ、バジル、パプリカ、空芯菜、ツルムラサキなども見かけるようになりました。

ズッキーニの実の付け方は迫力がある。スーパーに並んでいる姿からは想像がつかない

地元の名産では、夕顔、糸瓜、コリンキ、ずいき、すいか、一口メロン、とうもろこしも旬の時期なので、ぜひ試しに買ってみてもらえたらと思います。

すいか、とうもろこしは本当に甘い。動物にも狙われやすいらしい


――東京では見かけない野菜もありますね。オススメの食べ方があれば教えてください!

コリンキは生でもお漬物でも。かぐらなんばんも、辛い炒めものや、かぐらなんばん味噌にすればご飯のお供におすすめですよ。ずいきの煮物や、糸瓜の炒め物はこの地域の定番料理です。

ぜんまいの煮物(左)と糸瓜の炒め煮(左)


――食欲がそそられます。ありがとうございました!

おやっこ村 ふれあい市場では、「野菜の宝箱」という新鮮野菜の宅配便も提供しています。
段ボールいっぱいで届く野菜は送料込みで3,000円と5,000円の2種類。
▼「野菜の宝箱」はこちらからhttps://matsudaioyakko.localinfo.jp/pages/1745895/page_201803141522

新鮮野菜をお届け。写真は3,000円箱の例(時期によって内容が変わります)

 

わかぶな会

夏の土日になると、駅前でこれまた美味しそうな野菜販売を見かけます。店番に立つ元気なお母ちゃんたちは、十日町農協の松代地域女性部の皆さん。

20年前に設立した「わかぶな会」は、現在は12名のメンバーで活動しており、地元野菜のフリーマーケットなどを行っています。十日町の野菜が美味しい理由や、おすすめの食べ方についても伺いました。

ほくほく線まつだい駅前のフリーマーケットに出店するわかぶな会のおふたり

  • 話を聞いたひと:わかぶな会の皆さん
  • 出店日:8/6(日)
  • 出展内容:野菜、山菜、特産品

――わかぶな会のお名前の由来は?

20年前、うちの地域の農協の施設の近くに、ブナの林があって、「うちら若えもんでわかぶな会という名前にしよう」ってなりました。地元野菜のフリーマーケットをしたり、農協祭に出店したりしています。

7月、フリーマーケットでは旬を迎えた夏野菜が最盛期


――今年は例年になく猛暑ですが、特に美味しくできたものは?例年の人気商品も教えてください

場所ごとに差はあるみたいだけど、じゃがいも、ずいき、糸瓜、きゅうりは出来がいいみたいですね。毎年すぐ売り切れてしまうのは、きゅうり、なす、トマトや筆なす。やっぱり夏野菜は人気ですね。

人気の夏野菜たち。筆者はこの立派なナスをぬか漬けにするのが好き


――僕も、野菜は絶対に地元のものを選ぶようになりました。十日町のお野菜ってどうしてこんなに美味しいんでしょう?

愛情かしら(笑)豪雪地帯ならではの寒暖差が大きいというのもあるけど、この辺の人たちは毎朝畑を見に行って世話してるから、よく「野菜は足音を聞いて育つ」なんて言うけど、そういう愛情をかけて育てた野菜だからだと思います。

枝豆は大人気商品。ビールが飲みたくなります

大規模農業ではなく、小さな畑で自分たちの子供や孫が食べるために作っている野菜でもあるので、それだけ安心・安全な野菜だというのもポイントだと思います。その分、動物たちに食べられちゃうこともあって。この前はハクビシンになすを全部もっていかれました(笑)やっぱり、「獣は知っている」のね。

――「獣は知っている」、それは安全で美味しい証なのですね。おすすめの野菜の食べ方があれば教えてください!

糸瓜は、茹でてあげると中の繊維がほろほろっと糸状にほどけます。それをゴマ和えにしたり、油炒めにしたり、ぽん酢で食べても美味しいです。比較的若いものは漬物にしてもシャキシャキした歯ごたえがあってオススメです。

右奥が糸瓜。東京ではなかなか見かけない隠れた名産


――ありがとうございました!

 糸瓜は、筆者もここ十日町で初めて食べて大好物になった食材。意外と東京では見かけません。他のお母ちゃんからは、「ほぐした糸瓜をちくわとカニカマ、マヨネーズで和えると美味しい」という情報提供もありました。うーん、これはお酒が進みそう。お子さんのおやつにもちょうど良いですね♪

以上で前編は終わり。後編では雪国クワガタ、特区どぶろく製造免許全国第一号の方など、個性豊かな出店者の皆さんを取材しました!
あわせてご覧下さい。
後編はこちら

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第44回 せたがや ふるさと区民まつり」 開催概要
【日時】202385日(土曜日)、6日(日曜日) 午前11時~午後7時(両日とも)
【会場】十日町ブース:若林公園(世田谷区若林4-34-2)「ふるさと物産展」内
 他、松陰神社(世田谷区若林4-35-1)、国士舘大学世田谷キャンパスの一部(世田谷区若林4-32-5)


会場詳細はこちらをご覧下さい
第44回 せたがや ふるさと区民まつり 会場案内

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この記事は十日町市のミッション型地域おこし協力隊 星さんが執筆しました。
星さんは2023年度から蒲生集落に移住し、越後松代棚田群を中心とした、里山暮らしの魅力発信や、都市住民と連携した棚田の保全活動に取り組んでいます。

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この記事をかいた人

地域おこし協力隊

十日町市在住の地域おこし協力隊。様々な活動で十日町市を盛り上げていきます! 地元目線の記事をお楽しみください♪