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蒲生の棚田の復田プロジェクトをご存知ですか?【越後松代棚田群】

2023.05.31

昔ながらの棚田風景が数多く残る新潟県十日町市松代地域。たくさんの皆様が鑑賞に訪れる一方、棚田保全の担い手不足が深刻な課題となっています。
その中のひとつ「越後松代棚田群 蒲生(かもう)の棚田」で、耕作放棄された田んぼを復活させる復田プロジェクトが行われています。

日本の原風景・棚田

蒲生の棚田 自然と人が調和した日本の原風景

蒲生の棚田がある松代地域蒲生集落でも過疎化、高齢化により担い手のいなくなった田んぼが増え、棚田の維持管理が難しくなってきています。

棚田は適切に管理されることで、自然を活かしたダムとしての役割も果たしています。棚田が荒れることで土砂崩れの恐れも生まれてしまいます。危機感を抱いた地元の方々は、移住者の方や地域おこし協力隊の皆さんと交流を深め、ついに復田プロジェクトを立ち上げました。

その名も、「プロジェクトサンライズ」。名前の”サンライズ”には、蒲生の棚田に朝日が昇る美しい景観と、蒲生にとって明るい活動がこれから始まるという希望がかけられています。

荒れた田んぼの再生を目指し、今年には約4、7反(7枚)が復田されました。
復田までの詳しい様子は下記Facebookページからご覧いただけるので、是非ご確認ください。
一般社団法人トロノキ棚田トラスト(https://www.facebook.com/groups/toronoki.tanada.trust

復田作業の様子(提供:一般社団法人トロノキ棚田トラスト)

そして、今年5月18日。”田植え花”タニウツギが咲き誇る中、復田された田んぼで最初の田植えイベントが行われました!

参加者は、国際的な社会奉仕団体であるシンガポールのロータリークラブの皆さん。日本の田植え作業は初めてです。

トロノキ棚田トラスト代表 阿久澤さんと同理事の柳さんによる田植えの方法の説明がされます。今回は、昔ながらの手植えにチャレンジ。


丁寧に代搔き(しろかき)をされた田んぼは一歩を踏み出すのも大苦労。

中には転んでしまった方も。田植え作業という初めてのチャレンジに、笑い声や明るい悲鳴が賑やかに聞こえてきました。

こちらは蒲生生まれ・蒲生育ちの柳さん。今回だけでなく、移住者の方や地域おこし協力隊の方へも農作業を教えているそう。やはり手慣れたご様子で手植えをされていました。流石ですね!

6月には蒲生のほとんどの田んぼで田植えが終わり、今度は雑草の除去や田んぼの水位との闘いが始まります。
地域の皆さんが代々棚田を大事に守ってきたからこそ、今この瞬間美しい棚田風景を見ることができるのですね。

また、前日5月17日には、「プロジェクトサンライズ」の発表会・懇親会が行われました。地元の方が登壇し、蒲生の棚田や集落の現状を伺うことが出来ました。


冒頭にお伝えした後継者不足や土砂崩れ問題の他、懸念の一つとして挙がったのが、ごみのポイ捨て問題。
美しい景観を守り、棚田を未来へ繋げていくため、棚田にお越しの際はごみをお持ち帰りいただきますよう、何卒お願いいたします。

提供:一般社団法人トロノキ棚田トラスト

越後松代棚田群 蒲生の棚田(えちごまつだいたなだぐん かもうのたなだ)
https://www.tokamachishikankou.jp/spot/kamounotanada/

この記事をかいた人

ちみ

蕎麦を食べたあとの蕎麦湯が大好物な協会スタッフ。写真が好きで、隠れた名スポットを探す毎日!