さとやまノートイベント
工場見学「十日町きものGOTTAKU」に参加してみた(2023年)
2023.05.19
日本の伝統衣装、着物。
豪雪地として知られる新潟県十日町市は、その土地柄のためきもの産業が栄えてきました。
「十日町きものGOTTAKU」は、普段見ることのできないきもの製作の舞台裏を見ることが出来るイベントです。「『十日町きものGOTTAKU』って何?」という方のために、工房見学の様子をレポートします♪
まず、イベント名の説明から。
「ごったく(GOTTAKU)」とは、新潟県十日町市の方言で、冠婚葬祭などで人が集まり賑わっている状態のことを意味します。「十日町市きものGOTTAKU」はその名の通り、十日町市内のきもの工場が一斉に工場見学を受け入れてくれる素敵なイベント。今年の「十日町きものGOTTAKU」では、全9社ものきもの工場から見学先を選ぶことができちゃいます♪
今回は、大正3年創業、100年以上の歴史をもつ「株式会社関芳(せきよし)」さんにお邪魔しました!
美しいきものがずらりと並ぶ応接間で、営業担当の関口さんが出迎えてくださいました。
関芳のきものは伝統的な文様はもちろん、ファッションの多様化に合わせて様々なジャンルのきものをつくっています。なんと、あのIKKOさんプロデュースのきものブランドも関芳さんのきものなんだとか!さらに、パリコレの衣装製作にも協力したことのある実力会社です。
早速見学開始。こちらは、伝統的な染色技法「型友禅」の現場。型を寸分の狂いもなく布地に当てはめ、染料を均等に塗っていきます。
一見簡単な作業に見えますが、細かい絵柄が複雑に組み合わさっているため、数ミリのずれが全体の仕上がりにかかわるんだとか。熟練の技が光ります。
また、関芳さんといえば金箔、銀箔技術! 現在よく売れているデザインにも銀箔がふんだんに使われているそうです。
箔押し箇所の指示書を見せてもらうことが出来ました。「もり金」「ベタパール」など、箔押しといっても様々な技法があるようです。(貴重な資料の掲載許可ありがとうございます!)
こちらは金箔をまぶす作業。「十日町きものGOTTAKU」では、間近で職人さんの手さばきを眺めることが出来ます。
きらきらして、華やかな雰囲気。よく見ると、箔の大きさを工夫してグラデーションにしているのが分かります。
こちらは銀箔。接着剤で上手に線を描きます。ここから箔押しまでの流れは見ていてとっても面白いので、是非現場でご覧になることをおすすめします!
さらに上品な雰囲気になりました。
関芳さんでは、工場見学の他にも簡単な体験コーナーが設けられており、接着剤で線を描く作業体験を楽しめました。私もやってみたのですが、見学するのと実際にやるのでは全く違いますね……!他の見学の方も大苦戦。身をもって職人さんのすごさを感じることが出来ました。
関芳さんでは「染」と「加工」の現場を見学することが出来ました。
「織」「染」「加工」等、企業ごとに見学できる内容が違うのも「十日町きものGOTTAKU」ならではの魅力。
皆さんのお越しをお待ちしております♪
「十日町きものGOTTAKU」
【開催日】6月1日(木)、2日(金)、3日(土)、8日(木)、9日(金)、10日(土)
※企業により受け入れ可能な日時が異なります。
【申込締切】5月21日(日)
【参加費】無料
【問い合わせ先】
平日:十日町市役所産業政策課 025-757-3139
休日:十日町市総合観光案内所 025-750-1277
ご予約はこちらから
「十日町きものGOTTAKU」の詳しい情報はこちら
https://www.tokamachishikankou.jp/event/kimonogottaku/
この記事をかいた人
ちみ
蕎麦を食べたあとの蕎麦湯が大好物な協会スタッフ。写真が好きで、隠れた名スポットを探す毎日!